画像:ライブ配信は目標を叶えるための一つの手段
新たな価値を生み出すファイテンの共創とは?

あらゆるステークホルダーと協力し、新しい価値を創り上げる「共創」。

Webinabiではライブコマースを活用している企業の共創成功事例をご紹介します。

ファイテンショップ イオンモール鶴見緑地店では、ライブ配信を通じたライバーとの共創により、顧客視点で新たな価値提供に取り組んでいます。

今回、ライブ配信を担当している企画の本宮さんとデザイナーの増田さんにライブ配信を通じてインタビューを実施。

ライブコマースを使って共創を成功に導くポイントを紐解きます。

ライブ配信を導入したきっかけ

まずは貴店がライブ配信を取り入れたきっかけを教えてください。

本宮さん:2022年の11月に初めてライブ配信を実施しましたが、それ以前からライブ配信には興味がありました。店舗運営において、お客様を接客していない時間を有効活用したい、インターネットを通じてロケーションを問わず、商品やサービスの魅力を発信していきたいと考えていました。

そんなとき、ライブ配信アプリ「CHANCE!」の運営会社の方とご縁があり、ライブ配信イベントのお話をいただいたことが始まりです。お話があったのが2022年の10月、イベントが翌11月と短期間かつ初のライブ挑戦でしたが、参加させていただきました。

初ライブを終えたときの感想はいかがでしたか?

本宮さん:実は、初ライブを終えた後に感動して泣いてしまったんです(笑)スケジュールもタイトで通常業務もあるなかでの準備、しかも初の試みで。新しいことにチャレンジするのはエネルギーもいるし、協力してくれる仲間も必要です。1ヶ月でゼロからの立ち上げという状況に素直についてきてくれ、結束してくれたスタッフへの感動の涙でもありました。

団結されてのライブ配信だったのですね。現在はどれくらいのペースでライブ配信を実施されているのでしょうか?

本宮さん:平均月1回のペースですね。毎月テーマを決めて、オリジナル商品の魅力やアンテナショップとしてのキャンペーンの発信、ファイテンをより広く知ってもらうための周知活動として配信しています。

ファイテンショップイオンモール鶴見緑地店の公式Instagram(https://www.instagram.com/phiten__tsurumi/)より

ライブ配信をするにあたって、大変なことはありますか?

本宮さん:事前の準備や知識のインプットが大変ですね。ファイテンの商品には健康やアパレルなどいろいろなカテゴリがありますが、商品知識を網羅し、本番で質問があってもしっかりと答えられるようにしています。

企画も店舗スタッフで考案していて、例えばオリジナル商品の良さをどう伝えるかなど、工夫を取り入れています。

「ビジネスに欠かせない要素を凝縮」するライブ配信

ライブ配信を取り入れたことでメリットはありましたか?

増田さん:私は社内では若手ですが、新しい取り組みに参加していること自体がすごく価値のあるものだと思います。企画デザイナーという職種でありながら、ライブ配信という思いもしなかった業務を通じて、深いつながりを感じたり、やりがいを感じたりしていますね。商品知識を深められたことも良かった点で、目に見えない形で日々の業務に活かされています。

本宮さん:自社の商品やサービスのことを勉強し、発信するという点では、若手にライブ担当をしてもらうのも良いかもしれないですね。事業者として見ると、ライブ配信はビジネスに欠かせない要素を凝縮しているものだと思います。

企画を検討して、商品をWEBに公開し、購入できる状態にする。さらに発送手配や決済の準備をする。プロモーションの領域としても、インターネット広告だったりプレスリリースだったり、オフラインの関係者への告知もしないといけません。


ライブコマースはビジネスの要素をぎゅっと凝縮している

ここまで幅広い業務は、他のプラットフォームではなかなか経験できないですよね。大体はプロモーションだけだったり、クリエイティブだけだったり、担当する分野が限定されてしまいます。ビジネスの一連の流れを組織として経験できたのは、大きな経験です。

商品知識を深めながら、多彩な業務を横断的に経験できるんですね。

本宮さん:そうですね。私たちは、新規事業の立ち上げを毎月繰り返すような感覚でライブ配信を行っています。配信したライブを振り返って次に繋げて、それだけでも経験値になりますよね。結果はその先についてくるものであって、まずは新規事業立ち上げの意識付けはできたと思います。ライブ配信を始める前と始めてからで、スタッフも目的意識を持つようになりました。

ライブの視聴者を通じて、商品やサービスの開発につながったりは?

本宮さん:視聴者の方から意見を集めて商品を作っていく、ということはまだできていませんが、視聴者との距離感を縮めて、具体的な商品開発に落とし込んでいけるのが理想です。まずは、より多くの人にファイテン商品を体感していただきたいですね。

今まで商品企画をするときは形式的なマーケティングに則り、既存のターゲットに合わせて商品を考えがちでしたが、ライブ配信を通じてお客様と直接コミュニケーションを取れることは非常に有益です。

突き詰めたら、スキルだけでなく情熱という部分もあるんですよね。“こういうお悩みを持つ方のために、こういった商品を作ろう”と思えるような、ライブ配信はそのきっかけになります。商品企画をする立場にとって、ライブ配信は刺激を与えてくれるものだと思います。

共創が生んだもの

ライバーさんとの共創を実現されていますが、共創に至るまでの経緯を教えてください。

本宮さん:「CHANCE!」で開催された、ライバーさんと企業とのマッチングイベントに参加したことがきっかけです。イベントで私たちがライブ配信をして、そこで私たちの魅力や理念に共感し、応募してくれたのが「あおいさん」というライバーさんでした。

マッチングイベントでの「あおいさん」の自己紹介配信のようす

ライバーさんとの配信まで、具体的にどのようなステップを踏んだのでしょうか?

本宮さん:打ち合わせを重ねて、ライブで販売する商品を決め、ライブの構成を考えるなど、詳細を詰めていきました。打ち合わせはオンラインでも完結しそうですが、あおいさんご自身や事務所の方も来店してくださって。実店舗があるという強みを活かし、ファイテン商品やリラクゼーション機器を体感していただきました。

実際に体感したことをライブで伝えてくださり、私たちの想いにフィットするようなライブにしていただけたと思います。

プロのライバーさんと共創することで勉強になったことや良かった点はありますか?

本宮さん:素人とは全く違い、ライバーとはこういうことなのかと、ライブ配信のいろはを学びました。事前に商品を体感してくださっていたおかげで商品説明もスムーズで、第三者目線で紹介してくれたので説得力もありました。実店舗を活かした、臨場感あふれるライブ配信にできたと思います。

ライバーさんとの共創を通じて、新しいアイデアなどは生まれましたか?

本宮さん:はい、ライバーさんとのライブをきっかけに、新たにキャンペーンが誕生しました。私たちの扱う商品はオンラインでは伝えきれない、使ってみないとどうしてもわからない部分があります。

そこで、ファイテンの定番商品である「パワーテープ」をライブで紹介し、応募してくれた方全員に無料でプレゼントするというキャンペーンを実施しました。より多くの方に商品を使っていただくことができ、ライブ配信を有効活用できたと思います。

あとは、ライバーさんのアイデアから「花粉症」や「腸活」といった配信テーマも生まれ、実際のライブ配信につなげることができました。

他に何か得られたことはありましたか?

本宮さん:そうですね。それから、ライバーさんが単独で配信されているライブでも、ファイテンのことを周知してくださって。それがきっかけで、ライバーさんとライバーさんのファンの方々による、“ファイテンの体験イベント”も実現しました。

ライバーさん含め7、8人の方が店舗を訪れてくれて、その様子をライブ配信するという企画なのですが、この企画自体がファンの方からのリクエストだったそうなんです。ライバーさんとの共創がなければ起こり得なかったことで、本当はなかったはずの出会いにつながり、すごいことだなと感動しました。

あおいさんとライバーさんの店舗訪問のようす

ライバーさんのファンも巻き込んでチャンスが広がったのですね!

本宮さん:はい。今はいろんな企業アンバサダーが求められていますが、企業の商品を信じて勧めてくださる方と出会うのは、すごく難しいことです。私たちもライバーさんとのマッチングイベントに参加しなければ、あおいさんのようなライバーさんと出会うことはなかったと思います。

単純な商品PRなら他のプラットフォームでもできるかもしませんが、事業理念まで理解し、共感して、一緒にプロジェクトを進められるのは、すごく良いですよね。視聴者にもより魅力が伝わると思います。

ライバーさんにとってもメリットがあったでしょうね。

本宮さん:企業や事業者と組むことでライバーさんも可能性を広げていけたなら、まさにWin-Winだと思います。ライバーさんもあらゆる企業とつながりができれば、新しい取り組みも生まれやすくなりますよね。こんなに双方にメリットがあることは、珍しいことだと思います。

実際にライバーのあおいさんからは、この共創によって活動の幅が広がった、コミュニケーションスキルが高まった、自身が気づいていない可能性やスキルを見出せた、社会貢献の一助になっていると感じたなど、さまざまなメリットを感じているとコメントいただきました。

人気ライバー独占インタビュー 企業と共創するライバーの役割とは?

ライバーさんのインタビュー記事はこちら

共創による今後の展望

今後、どんな価値提供をしていきたいですか?今後の展望を教えてください。

本宮さん:あらゆる可能性がありますが、専門家の方と共創し、一緒に商品を制作していきたいですね。作り上げた商品をライブで紹介することはもちろん、それぞれが単独で販売することもできます。

「CHANCE!」は社内では補いきれない専門知識を、プラットフォーム内で外部から取り入れられるのが強みです。

「CHANCE!」の運営会社に「こういうライバーとつながりたい」、「こういう配信がしたい」などを伝えると、すごく丁寧にフォローしてくれます。能動的に動けば、よりリターンを得られるプラットフォームだと思います。

まとめ

共創の前提には共感があり、同じ想いや目標を持ち、パートナー全員が同じ方向を目指すことが大切だと感じました。また、今回の共創プロジェクトでは両者が対等な関係で、お互いを理解し尊重する姿勢で臨んでいます。その結果として、共創を成功させるために必要な公平で透明性の高いチーム作りができ、お互いに可能性が広がるなどのメリットを見出すことができました。

ライブ配信というどの企業にもチャレンジしやすいプラットフォームを活用することで、スピーディーに共創を実現することも可能です。自社に合った方法で共創の概念を取り入れることで、ビジネスを飛躍させるチャンスを広げられるでしょう。(ライター:宇野あゆみ、インタビュアー:本多優季子)

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