更新:2023年2月16日

何かモノを買おうとするとき、どんな魅力があったらお金を払いたいと思いますか?

例えば、実用性が高い、性能が良いなども、価値を感じられるかどうかの一つの指針になるのではないかと思います。最近広く知られてきたライブコマースでは、価値を感じるポイントが、モノ自体の魅力にとどまらないようです。

今回は、ライブコマースアプリ『ピースユーライブ』を運営する大山さん・木村さんにお話を伺いました。モノを買うときに求める価値が変わってきている今こそ、ライブ配信を始める意味があると話す元ライバーのお二人。ピースユーライブは、モノだけではなく人の魅力という『新たな価値』を作り出すライブ配信ができるプラットフォームです。

お二人の話から、ピースユーライブの魅力、そして、ライブ配信でどのように『新たな価値』を作り出すのかを考えました。ライブコマースに挑戦してみたい方、ピースユーライブでのライブ配信に興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

取材時様子:ピースユー代表・大山さん
取材時様子:ピースユー代表:木村さん

ライブコマースアプリ『ピースユーライブ』ってどんなサービス?

ライブコマースとは、ライブ配信でリアルタイムに商品を紹介しながら、ライバー(配信者)が商品を販売する手法のことです。テレビショッピングと似ていますが、大きな違いはライバーと視聴者がお互いにコミュニケーションを取れること。視聴者は、ライバーと気軽に交流しながら、その場で商品を購入することができるため、注目する企業も増えています。

今回ご紹介する『ピースユーライブ』はライブコマースを行えるプラットフォーム。スマートフォンのアプリから簡単にライブ配信を始めることができます。2020年のリリースから1年半で登録者数は3万人以上、その後も登録者数を伸ばし続けています。(出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000087058.html)

ピースユーライブが他のライブコマースアプリと違う点は、何といってもオークション機能。通常の買い物機能に加えて、ライブ配信内でオークション形式の販売を開始できること。

視聴者はライバーの商品紹介を見ながら、リアルタイムで入札が可能です。オークションでの値段を決めるのはライバーではなく視聴者自身。なので欲しいと思った商品が100円、200円、500円、1000円と値が吊り上がっていく瞬間は手に汗握るものがあります。

このような”モノの価値”が増大していく瞬間をダイレクトに感じられるのが醍醐味のライブ配信は、大いに盛り上がるのだそうです。また、ライバーへの応援や好きな気持ちを伝えるアイテム、「いいね」のグラフィックにも凝っています。視聴者のアクションを視覚化できる工夫としてハートやキラキラ・宝石などが飛び交う様が表示されるので、見ているだけで楽しい気分になります。

ピースユーライブが始まったきっかけは?

大手動画配信サービスやSNSにもライブプラットフォームはありますが、なぜピースユーライブを始めようと思ったのでしょうか?

創業者である大山さん・木村さんは、元ライバー。ライバーになったきっかけは、会社員だった頃に『ライブコマースがこれから来るらしい』という情報をキャッチしたから。気軽に始めた後、複数のプラットフォームのライブコマースを経験する中で、二人は知り合いました。

コツコツとライブ配信を続け順調にファンを獲得していた矢先、使用していたライブ配信サービスが次々に終了。自分たちのライブ配信をする”居場所”が急に無くなってしまったのです。

そこで『ライブ配信する場所が無いなら作ろう。元々ライバーだったからこそ、ライブ配信をしている人の目線に立って欲しい機能やサービスを提供できるはず!』とライブコマースアプリ『ピースユーライブ』の立ち上げを決意しました。

ライブ配信サービスが次々とサービス終了するなかで、なぜ自らプラットフォームを作ろうと思ったのでしょうか?それは、ライブコマースには実店舗での販売やネット通販には無い『価値』があると確信していたからだとお二人は話します。

お二人がライバーとして配信する中で、ライブコマースの価値を強く感じたのは『人はモノを買うためにライブコマースを視聴しているわけではなく、配信を見る為にライブコマースに来ている』という事実でした。

木村さんがライバーをしていたころも、視聴者との話が盛り上がって、商品を提示する時間になっても雑談を楽しんでいました。そうすると、いつまでもモノの販売が始まらないので、視聴者から『ライブコマースなんだから何か販売してよ!』と言われたことがあったそうです。

商品が気になるから売ってほしい、のではなく、ライブコマースというコンテンツの配信枠だから、何か商品を販売(紹介)してほしい、という声が上がるのは少し不思議な気もします。しかし、この例はライブコマースとしては大成功なのだと木村さんは話されています。

なぜなら『この人がおすすめするのなら買ってみよう』という流れができているからです。言い換えるとライバーと視聴者の間に、信頼関係が確立していると言えます。視聴者はモノを買うためだけではなく、ライブ配信の内容とライブ配信者に価値を感じていたのだと思います。

お二人は、ライブコマースで売れるライバーには共通点があると言います。人気のライバーは、モノを売るつもりでライブ配信をするのではなくライブ配信そのものを楽しんでいる様子が伝わってくるのだそう。ライブ配信を楽しむライバーが心から良いと思ってオススメする商品は、買ってみたいと思う人が多いのでしょうね。

私たちは、よく知らない誰かや既存のメーカーがおすすめするものではなく、何度もライブ配信を視聴していて、顔や人柄を知っている安心できる相手からモノを買いたい、と思う傾向があるのかもしれません。

実店舗で買い物する場合も、店員さんとのやりとりの中で商品を買ったりしませんか?

お気に入りのお店や商品がある場合は別ですが、対応してくれた店員さんの印象が良かったから買う、今後もお店に通いたい、と思うこともあるのではないでしょうか。ライブコマースでも同じようなことが言えます。

たとえリアルでは知らなくても、視聴者がライバー自身の人柄を知りファンになってくれれば、紹介するモノを買ってくれる人は必ずいる。お二人はそのことを実感したからこそ、ライブコマースを成功させるためには『ライバー自身が自分の価値を見出すことが大切だと感じたそうです。

ライブコマースに対して確信を持っていたお二人は、『ライバーだった自分たちが欲しかった機能を盛り込めば、より良いサービスをライバーにも視聴者にも提供できる』と、アプリの企画立ち上げと開発に踏み切りました。

「ストーリーを共有する」ことで作り上げられる価値

新しいプラットフォームを作る場合は、スタート時にどんな人がどのように使うのかを想定することが大切です。企画立ち上げ当時のピースユーライブでは、現在ライバーをしている方を利用対象者として想定し、お二人と同様にライブ配信プラットフォームを失ったライバーの方々に声をかけていました。

つまりライバー時代はライバルとも言える関係にあった相手に、『絶対に良いサービスを提供するので協力してほしい』とお願いしたのです。開発資金のためのクラウドファンディングやアプリテスト・リリースまでの過程も、ライバーや応援してくれる人に開示しながら準備を進めました。

『人にファンがつく』という実感をライバー時代に経験していたからこそ、過程の全てを見せる方針を打ち出し、ピースユーライブというプラットフォーム自体のファンを増やしながらアプリリリースまで駆け抜けたお二人。完成後の完璧なサービスを提供されるよりも、『自分たちが製作過程を見守ってきた』と思えるサービスは愛着が湧くのではないでしょうか。

ライバー同士という元々は競争関係にあった人たちにも声をかけて、アプリ立ち上げに参加してもらい、プラットフォームを作り上げていったピースユーライブ。ストーリーを共有して価値を作り上げることを大切にしているプラットフォームだからこそ、多くのファンに選ばれているのかもしれません。

ピースユーライブが大切にしていること

ピースユーライブは、『ライバーの個性を価値としていく』ライブコマースプラットフォームとして、ユーザーに認知・活用されています。

実際にピースユーライブのライブを見てみると、自由度が高いライブ配信が多いという印象でした。自分のこだわった逸品を売る人もいれば、『ライバーへの応援』そのものを商品とする人もいらっしゃり、ピースユーライブの特徴であるライバーの個性が存分に出ていました。

ライブ配信の多くは、視聴者のコメントに対してライバーがリアルタイムで反応するトークが中心。視聴者が聞きたいことをライバーが答えていくことにより、コミュニケーションが活発になります。自分の話したいことを話すだけではなく、視聴者のリクエストや疑問に答えることで、ライバー自身のストーリーが浮かび上がってくるのだと思います。

さらに、ライバーが自分自身を開示することにより、ライバーに共感するファンが集まります。『もっとこの人のことを知りたい』『この人の話にならお金をかけたい』と、応援する気持ちが、ライブコマースでモノを買うという行動になっていくのではないでしょうか。

また、ファンがライバーのライブ配信の中で『いいね』のグラフィックやコメントで盛り上がっているのを見ると、画面の向こうから興味本位で覗いている人でもなんだか参加したくなってきます。ピースユーライブには、ライブ配信の盛り上がりにライバーが答え、ファンとライバーで一つの場を作り上げる仕組みがあるのです。

ピースユーライブのライブコマースを見ていると、学生時代の文化祭や、小さなライブハウスで行われるグループ合同のliveのような雰囲気を感じます。完成されたものを公開するのではなく、人が集まり一緒に場所を作っていくストーリーを楽しむことができるのがピースユーライブというプラットフォームの持ち味ではないでしょうか。

ピースユーライブが目指すライブコマースの在り方と展望

ピースユーライブを運営するお二人には、ライバーが長く配信を続けられるだけではなく、いずれは『ライブコマースという”文化”になっていけばいい』との気持ちがあります。例えばフリマアプリがない時代、中古販売や個人で作成したモノをオンラインで売るというのはとても難しいことでした。無料・有料問わず個人が発信できる場が限られていたからです。

しかし、今では個人から個人への販売は、一つの文化として定着しています。個人同士でモノを販売する活動が活発になるにつれ、『個人にファンがつけば、モノを売るという概念がもっと変化していき、さらに面白くなるのでは?』という仮説を元に行動しているお二人。今後のピースユーライブが目指すライブコマースの展望について伺ってみました。

『ライブコマースを始めるにあたって、必ずしも立派な商品が必要なわけではないと思っています。ライバー自身が旅行に行って、そのお土産を販売する。視聴者は、ライバーがセレクトしたお土産が欲しいからライブコマースで買う、程度の気楽さでモノが売れても良いと思うんですよね』と語る大山さん。

個人にファンがつきやすい時代、『人がその”モノ”を買う動機』は既に変化してきています。価値が皆に認められている、商品が良いから、というのはモノを買う大きな理由ではありません。『”個人が販売しているモノ”そのものが欲しいから買う』のではなく、『個人を応援したいから買う』のも、これからの時代の購入の理由になるのではないでしょうか。

自分が共感できるバックグラウンドやストーリーを持っている個人に惹かれて、応援したくなる。この場合、モノは個人に付随しているに過ぎないとも言えます。

ライバーになることも、新しい商品を売ることも、スマホ一つで誰でも挑戦できる時代になりました。だからこそ、完璧でなくても、初心者でも、まずトライしてみるのも一つの手段ではないでしょうか。

何かを作ってみたい・販売したいと思ったらまず挑戦し続けてみると、応援してくれる人や協力してくれる人が次第に集まってくるかもしれません。まだ開発段階でも商品に対する熱意やイメージなどは伝えられます。むしろ出来上がる過程を見せながら視聴者と一緒に作り上げていくのも、モノを売る方法の新しい形の一つなのではないでしょうか。

ライバーと視聴者が一緒に作り上げるというピースユーライブの価値観が浸透した世界には、どんな未来が広がっているのでしょうか。

まとめ

元ライバーのお二人が運営するプラットフォーム『ピースユーライブ』は、ただライブ配信でモノを売るだけでなく、人の魅力を引き出していくことが得意なサービスです。運営者自身が『ライバーの魅力や、ライブ配信の中で見せていくストーリーに価値がある』と確信しているからこそ、多くのライバーやユーザーに受け入れられているのだと思いました。

ライブプラットフォームに迷っている人、ライブコマースに興味がある人は、まず気軽にピースユーライブのライブ配信を覗いてみてはいかがでしょうか。ライブ配信でしか味わえない、リアルタイムでコミュニケーションができるという魅力が、ダイレクトに感じられるはずです。

ピースユーライブをもっと知りたい方はこちらをご覧ください:https://peaceyoulive.com/

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