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事務所ライバーにスカウトされやすい人の特徴って?
ライバーとは、ライブ配信プラットフォームを使ってライブ配信を行い、報酬を得ている人のこと。ライバーには個人で活動する「一般ライバー(フリーライバー)」と、事務所に所属する「事務所ライバー(公式ライバー)」の大きく2タイプに分けられます。
事務所ライバーになるには『ライバー事務所(またはライブ配信アプリの運営会社)からのスカウトを受ける』か『自分で事務所へ応募し面接で合格する』ことが必要です。
高木さん:私がライバーになったキッカケは、多くの事務所からいただいたSNSのDMによるスカウトでした。事務所側もいろいろな人をスカウトしていると思うのですが、『何かしら活動をしている人』というのがスカウトされやすいですね。私は音楽活動をしていたので、『歌の配信をしてください』といった感じで、連絡をいただきました。
ライバーは歌やダンス、楽器の演奏、料理、ゲームなど特技があると個性が際立って視聴者に覚えてもらいやすく、ファンもつかみやすくなります。すでにSNSで認知度のある方であれば、なおスカウトの目にも留まりやすくなるでしょう。
信頼できる事務所やアプリ公式からのスカウトであれば問題ありませんが、なかには悪質な業者も混ざっている可能性もあります。スカウトDMが来たら、まずはインターネットで事務所やアプリ配信会社のホームページをチェックする、口コミを調べるなどし、不審な点がないかを必ず確認しましょう。
時給制もある!ライバーって実際に稼げるの?
ライバーの主な報酬は視聴者からの「投げ銭」です。視聴者が『この人を応援したい』など好感を持った時に有料のアイテム(ギフト)を贈り、ライバーはもらったギフトの一部が報酬として得られます。一方で、投げ銭以外に時給で稼ぐ方法もあるようです。
高木さん:所属する事務所にもよりますが、事務所ライバーは時給が発生する場合があります。時給じゃないと新人ライバーはなかなか稼げないので、稼げるようになる前にやめちゃうんです。なので、事務所としても最初は時給で頑張ってもらって、そこから歩合制にシフトしていく感じですね。ただ、1ヶ月間で何時間までしか時給が出ないといったように、上限が決まっている場合もあります。
時給制を採用しているライバー事務所やライブ配信アプリもありますが、1ヶ月の配信時間など制限が設けられているケースは珍しくないようです。
下の動画は、実際のライブ配信中に高木さんがお給料について言及している場面です。ぜひ一緒にご覧ください。
高木さん:金額は事務所やそのライバーによってさまざまだと思いますが、私の場合は時給1,000円でした。これも事務所にもよりますが、時給制が適用される期間は決まっていて、このライバーはもう時給じゃなくても大丈夫と判断されると、投げ銭オンリーになるんですね。
投げ銭の方が収入が上がる場合もあるのですが、下がってしまう場合も当然あります。時給がもらえる間に認知度を高めておかないといけないので、時給だからといって安心はできないんです。
月に100万円以上など高額を稼ぐライバーも実際にいるようですが、そういったライバーはほんの一部の人のみ。新人ライバーの頃は固定のファンも少ないため、稼ぐのはそう簡単ではありません。『ライバー1本で食べていけるようになりたい』『年収でこれくらい稼ぎたい』といった目標を立て、達成に向けてライブ内容や配信頻度を工夫することが大切です。
1回のライブ配信時間は2時間が目安、できれば毎日配信を!
ライバー事務所との契約内容によりますが、『最低でも月に何時間はライブ配信を行なってください』というルールが決められている場合もあるようです。高木さんの場合は月に30時間が最低配信時間だったそう。ただ、実際には月に60時間以上は配信していたと話します。
高木さん:ライブは1日に連続2時間くらい配信していかないと、固定ファンが付きにくいですね。30分や1時間程度のライブでは他のライバーに埋もれてしまって、全く目立たないんですよ。
配信もできれば毎日続けた方がよくって、1日2時間×30日で60時間なので、最低配信時間は超えていくのですが、特に人気のない頃は2時間も間をつなぐって結構つらいんです。もちろん、人気が出てくると視聴者からの反応も増え、楽しくなっていきますよ。
実際に2時間、場を盛り上げながら話すには事前準備も必要でしょう。『ギフトしてくれたら●●を歌います』『コメントでリクエストいただいた曲を演奏します』といったように自身の特技を用いて場を盛り上げるのも、方法としてよいかもしれません。自分も見ている相手も楽しめるという点も重要なポイントです。
背真っ白背景はNG!程よいプライベート感を演出
ライブ自体はスマホとインターネット環境があれば誰でも配信できますが、視聴者を惹きつけるライブにはさまざまな工夫が必要です。音質を高めるためのマイクや表情を明るく見せるライトなど機材を使うのも、もちろんおすすめですが、意外と見落としがちなのは『背景』です。
高木さん:私は『リングライト』という丸型のライトをライブ配信のために購入しました。あとは、Zoomなどと違って背景エフェクトがあるわけではないので、背景にもこだわっています。
何もない真っ白な背景がいいのかというと、実はそうでもありません。あまりにもごちゃごちゃと散らかった背景はよくありませんが、観葉植物を置くなど、『ちょっとだけそのライバーのプライベートを見せる』のがポイントです。そこがライブ配信の売りでもありますからね。
実際に私の場合、部屋に関するコメントはありませんでしたが、少し散らかっている場所で配信した時はコメントが少なかったですし、入ってきた視聴者が引いていくこともありました。
ライバーのプライベートが垣間見えると、親近感がわくもの。ライバーとの距離が縮まれば、応援したい気持ちも増してきます。ただし、自宅から配信する場合は窓から見える景色など、自宅を特定されるようなものが映り込まないように注意しましょう。
強調したいことはオーバーリアクションでしっかり伝える
通常のライブ配信だけでなく、ライバー事務所やアプリの提供会社が行うイベントに参加することもライバーの稼ぎ方のひとつ。イベントで視聴者からのギフトを集めて入賞や優勝を目指すことで、人気度や認知度向上にもつながります。参加できるイベントがあれば、積極的にチャレンジしていきたいところです。
高木さん:イベントに参加する際は『このイベントで1位になりたいです!』ということを視聴者に積極的にアピールしなさい、というのは事務所からアドバイスされていました。ライブ中に『いえいえ私なんて…』と日本人らしく謙遜していたこともあるのですが、これはおすすめできません。ライブの雰囲気がだらけてしまうし、コメントも盛り上がらなかったですね。
少しオーバーなくらい、演じるくらいの気持ちで『頑張ります!』『応援お願いします!』と明るく伝えていった方が、反応がよかったです。コメントをもらったら拍手をするなど手の動きも付けながら『ありがとうございます!』と笑顔でリアクションをしていました。
生配信だからこそ、想いや熱量も伝えやすいもの。明るいトーンでの配信は見ている人も明るい気分にさせ、応援したい気持ちにしてくれます。高木さんのように身振り手振りを入れると、より気持ちも伝わりやすくなるでしょう。
話し方や声のトーンだけでも印象が大きく変化
高木さんはビジネスボイストレーナーとしても活動しています。レッスンはZoomから受けることができ、生徒さんは、セミナーをやるので上手く話したいという方やミーティングで上手に話したい方、新入社員で自己紹介が上手くできない方など、ビジネス上での目的がある方が多いそうですが、最近ではライブ配信のためにレッスンを受ける方も増えているようです。
高木さん:最近では、インスタなどでライブをやりたいけど上手く伝えられない、という方なども受講してくださっています。ボイストレーニングを受けてくださると『今日はすごく上手くライブができました!』といったコメントをいただけるので嬉しいですね。
具体的には声の出し方や話し方、朗読練習や早口言葉の練習などをするのですが、私は第1回目で効果がわかるようにレッスンしています。1回目で効果がよくわからないと続けようと思ってもらえないですからね。個人にもよりますが、概ね月に2回ペースで、3ヶ月ほどで卒業できる形になっています。
ライバーはトークのプロである以上、声のトーンや声の大きさ、話し方、聞き取りやすい速度などを意識することも大切です。早口だったり声のトーンが暗かったりすると、視聴者は心地よくライブを楽しむことができません。人気ライバーがどのような話し方をしているのか研究したり、このようにプロの手を借りたりするのも効果的でしょう。
まとめ
配信頻度やライブ配信場所の環境、話し方など、ライブ配信にはさまざまなポイントがあることがわかりました。はじめのうちは思うように稼げなくても、コツコツと配信を続けていくことが成功につながります。ライバーは大きな可能性を秘めた職業。始めてみたいと思ったら、ぜひ積極的にチャレンジしてみてください。
以下のコラムでは、ライバーに向いている人の特徴や、収入を増やすコツを解説しています。
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