ライブ動画配信を行う上で、ぜひ知っておきたいキーワードがギフティングです。ライブ動画配信におけるギフティングという言葉には、2つの使われ方があります。
1つ目は、視聴者が配信者に投げ銭することを指すギフティング。そして2つ目は、PRしてもらうことを目的にインフルエンサーや有名人に商品をプレゼントするギフティングです。この2つのギフティングは意味が全く異なるのですが、同じ呼び方をしているため混同されがちです。
そこで、この記事ではそれぞれ2つのギフティングの違いや特徴、メリットなどを解説していきます。1つ目の視聴者が配信者に送る投げ銭型ギフティングの魅力やギフティングをたくさんもらうコツをまとめたこちらの記事も参考にご覧ください。
参考コラム:【解説】投げ銭 ギフティング をする心理とは-ライブ配信アプリで投げ銭をする魅力-
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目次
ギフティングの種類と特徴
ギフティングには、投げ銭する行為を指すギフティングと、インフルエンサーや有名人に商品をプレゼントすることを指すギフティングの2種類があることは、前述した通りです。後者のギフティングは、インフルエンサーマーケティングとも呼ばれています。いずれのギフティングも画期的なマーケティング手法であり、年々導入する企業が増えています。この記事では便宜上、投げ銭をすることを指すギフティングを投げ銭型ギフティング、インフルエンサーや有名人に商品をプレゼントすることを指すギフティングをPR型ギフティングと呼んで解説していきます。
また、PR型ギフティングには「無償」と「有償」の2種類があります。
無償というのは、単純にインフルエンサーや有名人の事務所に商品を送り、その方が商品をPRしてくれることを期待するケースです。こうした無償のギフティングは、コストがあまりかからない一方でスルーされてしまいがちです。
有償のというのは、インフルエンサーや有名人にお金を支払い、仕事として商品をPRしてもらうケースです。当然ながら、無償のギフティングとは異なり、有償のギフティングでは必ず商品をPRしてもらえます。それぞれの特徴を把握したうえでぜひ上手に活用してみましょう。
・投げ銭型ギフティング
・PR型ギフティング(インフルエンサーマーケティング)
ここからは、それぞれのギフティングの特徴やメリットを解説していきます。
投げ銭型ギフティング
投げ銭型ギフティングは、多くのインターネットユーザーに浸透しつつあります。「YouTube」や「Instagram」のライブ動画配信で、インフルエンサーや有名人に投げ銭型ギフティングをしたことのある方も多いのではないでしょうか。特にインターネットゲームなどを通して課金になれている若者は、形のないものへお金を払う事に抵抗がなく、積極的に投げ銭型ギフティングをしているといわれています。
多くの場合、投げ銭型ギフティングは、視聴者がバーチャル通貨を使ってギフト(ポイント)を購入し、応援したいライブ動画配信者にプレゼントするという仕組みになっています。投げ銭ができるライブ動画プラットフォームとして代表的なものには、「YouTube」、「Instagram」、「SHOWROOM」、「17Live」などがあります。また、最近では「スポーツギフティング」と呼ばれるスポーツチームや選手を応援するギフティングも人気です。
投げ銭型ギフティングのメリット
次に、投げ銭型ギフティングを活用することによるメリットは以下の通りです。
- ライブが盛り上がる
- 双方向のコミュニケーションツールに有効
- 投げ銭の一部が配信者の収入になる
それぞれを解説します。
ライブ動画配信が盛り上がる
商品やサービスの売上、プロジェクトの成功は、ライブ動画配信が盛り上がるか否かに大きく左右されます。いくら配信者側がコンテンツに自信を持って配信していても、視聴者側がしらけていたり、盛り上がりに欠けていたりしては、効果的なライブ動画配信とはいえません。
そこで役立つのが投げ銭型ギフティングです。多くの場合、投げ銭型ギフティングがされると、画面上にイラストやエフェクトが表示されます。イラストやエフェクトが飛び交っているライブ動画配信は、活気があることが目に見えてわかります。そして、ほかの視聴者も『自分もギフティングしたい』『応援の気持ちを表したい』という気持ちを掻き立てられ、ライブ動画配信自体のボルテージが上がっていきます。
また投げ銭型ギフティングは、視聴者が配信者を応援している、あるいはライブを楽しんでいる証拠ともいえ、配信者のモチベーションアップにも繋がります。つまり投げ銭型ギフティングが飛び交うことで、ライブに非常に良い雰囲気が生まれるのです。
双方向のコミュニケーションツールに有効
ライブ動画配信の視聴者が求めているのは、映画やテレビドラマ、通販番組のように、完成されたコンテンツを消費することではありません。配信者そのもの、あるいはコンテンツのファンになり、自らも参加して一緒にコンテンツを盛り上げている当事者であるという感覚を持てるかどうかが、視聴者がライブ動画配信を楽しめるかの重要なポイントとなります。
またライブコマースにおいて、投げ銭型ギフティングは双方向にコミュニケーションを取る非常に有効な手段です。配信者は、画面の向こうの見えない視聴者の反応をリアルタイムで感じられます。一方、視聴者は応援の気持ちを気軽に表せ、配信者に存在を認識してもらえます。そのように投げ銭型ギフティングを通してコミュニケーションを取ることで、配信者と視聴者の間に「信頼関係」や「絆」が育まれていきます。そして信頼関係や絆で結ばれた視聴者は、よりライブ動画配信を盛り上げようと協力してくれるようになるでしょう。
投げ銭の一部が配信者の収入になる
配信者にとって、投げ銭型ギフティングが収入になるのも見逃せないメリットです。特に、ウェビナーや、エンターテインメント系のライブ動画配信では、投げ銭型ギフティングが配信者の大きな収入となっている場合も多いようです。ライバーの収入についてはこちらの記事が多く読まれています。
コラム:ライバーの収入実態は?ライブ配信で稼ぐコツと収入の仕組みを紹介!
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投げ銭型ギフティングのデメリット
収入が安定しない
配信者は、投げ銭型ギフティングをもらえれば大きな収入となる場合もありますが、必ずもらえるわけではありません。投げ銭型ギフティングは不安定な収入になりがちです。当然、ライブ動画配信の内容や雰囲気によっては、投げ銭型ギフティングが得られないケースもあります。投げ銭型ギフティングを主な収入源として考えている配信者にとって、収入が安定しないというのはデメリットといえるでしょう。
投げ銭型ギフティングが少ないと落ち込んでしまいがちですが、ギフティングの増減は自分のコンテンツのクオリティを高めたり、ファンが求めることを考察したりするための大きなヒントとなります。ライブ動画配信自体のクオリティを高めたり、ファンが求める情報を提供したりして、もらえる投げ銭型ギフティングを増やせるように試行錯誤してみてください。
トラブルが起こる可能性がある
「YouTube」や「Instagram」など、多くのライブ動画配信プラットフォームでは、未成年者の投げ銭型ギフティングを禁止しています。しかし、それでもギフティングを繰り返し、大金を使ってしまう児童は少なくありません。こうしたトラブルが後を絶たないのは、投げ銭型ギフティングは気軽にゲーム感覚でできてしまうので、お金を使っているという実感が湧きづらいためと考えられています。
また、投げ銭型ギフティングのほとんどはクレジットカード決済で行うので、カードが上限いっぱいになるまでギフティングできてしまうというのも一因となっています。
工夫が必要になる
本来投げ銭型ギフティングは、配信者を応援したい視聴者が善意で行うものです。しかし、考えなしにライブ動画配信をしていても、投げ銭型ギフティングを貰うことは難しいでしょう。そこで多くの配信者は投げ銭型ギフティングをもらうために様々な工夫が必要になります。
例えば、投げ銭型ギフティングをしてもらったお金を使い、ライブ動画配信内で商品を購入する。投げ銭型ギフティングが少ないなとこぼしてみる、などです。工夫の内容はそれぞれですが、投げ銭型ギフティングを多く貰っている配信者は必ず何らかの工夫をしています。投げ銭型ギフティングを検討している方は、どうやったら多くもらえるかを考えてみてください。
投げ銭をしたくなるライバー(配信者)とは?
視聴者にとって投げ銭型ギフティングをしたくなるのはどのような配信者でしょうか。ライブ動画配信者として活動するにあたり、どのくらい投げ銭型ギフティングを得られるかというのは、やはり気になる点ですよね。そこで、ここからは、投げ銭型ギフティングが得られるライバーの特徴をご紹介します。
- 懸命に励んでいるライバー
- 投げ銭型ギフティングやコメントを素直によろこぶライバー
- 相互コミュニケーションを大切にしているライバー
- ファンを楽しませたい気持ちが強いライバー
それぞれを解説します。
懸命に励んでいるライバー
配信者が頑張って配信をしていると、視聴者には、純粋に応援したい気持ちが湧き上がってくるものです。歌や踊り、演奏など、自分の夢や目標に向かって懸命に取り組んでいることが伝わってくるライブ動画配信は、たくさんの投げ銭型ギフティングや応援コメントが飛び交い、盛り上がることが多いようです。
投げ銭型ギフティングやコメントを素直によろこぶライバー
視聴者の投げ銭型ギフティングや、コメントに対して素直によろこんでくれる配信者の姿も、視聴者の応援したい気持ちを刺激します。また、投げ銭型ギフティングや、コメントをしたときに、視聴者の名前を呼びながら感謝の気持ちを伝えれば、もっと喜んでもらいたい、もっとライブを盛り上げたいというファン心理を駆り立てることができます。
相互コミュニケーションを大切にしているライバー
ライブ動画配信の大きな醍醐味のひとつは、配信者と視聴者による双方向のコミュニケーションです。笑顔や話上手というスキルは配信者にとって大切ではあるものの、配信者が一方的に話しているライブ動画配信は、テレビを観ているのと変わりません。ライブ動画配信では、視聴者のプロフィールを確認して、それを踏まえて質問してみたり、前回のライブ動画配信での視聴者のコメントなどに対して次のライブで反応してみたりすると、ファンを大切にしているということが伝わります。
視聴者のプロフィールを確認して質問するというのは、例えば、猫のアイコンの視聴者には『●●さんは猫が好きなんですか?』などと質問してみるということです。このようにコミュニケーションを大切にしている配信者は、視聴者をますます応援したい気持ちにさせるでしょう。
ファンを楽しませたい気持ちが強いライバー
配信者側にとって投げ銭型ギフティングは大切なものです。しかし視聴者を楽しませることを第一に考えることが重要です。気持ちがこもっていない、視聴者のことを考えていない手抜きのライブ配信は、視聴者に必ず伝わります。まずは視聴者を楽しませ、その世界観に没入してもらうことを大切にしましょう。
例えば上記の動画では、配信者(ライバー)が紹介する商品を使って実際に料理を作ることで、どのようなアレンジ方法があるかを説明しています。ライブの中で配信者が「(海苔の)表ってどっち?」など視聴者へ質問を投げかけることで積極的にコメントしやすい環境を作っています。視聴者が参加しやすい、コメントしやすい雰囲気を作り、配信を盛り上げることも配信者(ライバー)の腕の見せ所です。
そして投げ銭型ギフティングは、ファンを楽しませた結果としてついてくるものです。その意識を忘れないことがライブ動画配信では大切になります。
投げ銭(ギフティング)機能があるおすすめアプリ5選
日本でも、急速に普及しているライブ動画配信アプリ。今回はその中から、投げ銭型ギフティング機能があるおすすめのライブ動画配信アプリを紹介していきます。ぜひ自社に合ったライブ動画配信アプリを見つけてみてください。
YouTube
「YouTube」は、世界で最もユーザー数の多い動画配信プラットフォームです。Googleの調べによると、YouTubeの2020年9月の日本国内の利用者数は6,500万人以上!これは日本人口の、実に約半数が利用しているということになります。その「YouTube」の提供する公式アプリから「YouTubeライブ」という機能を使って、ライブ動画の配信、視聴が可能です。その中に「スーパーチャット」と呼ばれる投げ銭型ギフティング機能が実装されています。
「YouTubeライブ」では、視聴者が配信者に向けてコメントを送ることができます。そこで「スーパーチャット」をすると、文字の色が変化し、コメントを目立たせることができるようになっています。金額が100円〜199円なら文字が青色に、200円〜499円なら水色、500円〜999円なら緑という具合です。この色の変化は、金額が高くなるほど、濃い赤色に近づいていきます。
さらに、「スーパーチャット」した金額に比例して、コメントの文字数や固定表示時間が増えていくという仕様になっています。つまり、「スーパーチャット」をすると、コメントが色付けされ、表示時間も伸びるので、返信を貰いやすくなるという訳です。ただし、「YouTubeライブ」を利用して「スーパーチャット」を受け取るには、以下の条件を満たしていなければなりません。
1、動画の総再生時間が4,000時間以上であること
2、チャンネル登録者数が 1,000 人以上であること
3、18 歳以上であること
他にも、停止処分を受けたことのあるアカウントは、「スーパーチャット」を受け取れない、「スーパーチャット」のサービス対応エリアに住んでいなければならないなどの規定があります。ちなみに日本は、全都道府県が「スーパーチャット」のサービス対応エリアになっています。これらの条件を満たすことは、容易ではないかもしれません。しかし、「YouTube」は、とにかくユーザー数が多いので、一度条件をクリアすれば多くの人から「スーパーチャット」を受け取れる可能性が高いです。
youtubeの収益や条件について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
コラム:【YouTube収益化の条件】2023年版!申請方法や広告収入の仕組みを詳しく解説
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Pococha(ポコチャ)
「Pococha」の大きな特徴は、配信者の収入が投げ銭型ギフティングだけでなく、配信した時間の長さによっても得られる時給制のようなシステムを導入していることです。「Pococha」独自のポイントである「ダイヤ」には、視聴者の視聴時間やコメント数などを数値化した「盛り上がりダイヤ」と、配信時間の長さによって貯まる「時間ダイヤ」の2種類があります。
また、どれだけ配信しているか、どれだけ視聴者から応援されているかによって決められる19段階に分かれた「応援ランク」というものがあり、そのランクによって、「時間ダイヤ」を獲得できる数が変わります。例えば、初心者ならば、一時間の配信で得られる「時間ダイヤ」は、おおよそ30円分ほど。人気のライバーならば、おおよそ3000円分ほどだそうです。
「Pococha」では、投げ銭型ギフティングをするだけでなく、コメントや視聴時間でも配信者を応援できます。そのため、使えるお金の限られている学生や若年層からも多くの支持を集めています。
17LIVE(イチナナライブ)
「17LIVE」は、台湾初のライブ動画配信プラットフォームです。海外在住の配信者、視聴者が多くいることが特徴です。「17LIVE」の投げ銭型ギフティングは「ベイビーコイン」という通貨を使って「ギフト」を購入し、配信者に贈る仕組みとなっています。この「ギフト」には、『かわいい』、『最高!』などの文字が表示されるものや、音が鳴るものなどがあります。こうした、感情を表現するギフトが多いので、より盛り上がっている雰囲気を感じられるというのも「17LIVE」の特徴の一つです。
また、「17LIVE」では、新規ユーザーが投げ銭型ギフティングを気軽に体験できるようにと、「ミッション」というものを設けています。例えば、「ライブ中にコメントをする」、「配信を5分以上視聴する」などのミッションがあり、クリアすることで新規ユーザーは、「ビキナーベイビーズ」というギフトを無料でを入手することできます。
この「ビキナーベイビーズ」は無料であるものの、他の「ギフト」と同じように使用できるので、お試しで投げ銭型ギフティングをしてみたいという視聴者におすすめです。「17LIVE」は配信者向けにも様々なシステムを用意しています。その一つが、「ギフティング還元率」です。たくさんの「ギフト」を受け取ると、「公式ライバー」に認定され、高い還元率で「ギフト」を換金できるようになります。一般の配信者の還元率は、おおよそ15%〜30%ほど、「公式ライバー」の還元率は30%〜50%といわれています。
SHOWROOM
「SHOWROOM」は、投げ銭型ギフティング機能を導入したライブ動画配信アプリの先駆けともいえる存在です。アイドルやアーティスト、お笑い芸人、インフルエンサーなどが、ライブ動画配信を行なっており、特に10代〜20代の若者に支持されています。そんな「SHOWROOM」の特徴は、ライブ会場のような配信画面で、ライブ動画配信を楽しめることです。ライブ動画配信画面の下には視聴者の可愛らしいアバターが登場します。
また、コメントすると、吹き出しが表示され、あたかもキャラクターがコメントしているようになります。「SHOWROOM」では、投げ銭型ギフティングをすると、画面上にキャラクターが登場したり、派手なエフェクトが現れたりします。こうした可愛らしさとポップさが、「SHOWROOM」が支持されている要因となっています。「SHOWROOM」で、視聴者が投げ銭型ギフティングをするには、まず「Show Gold」という通貨を購入する必要があります。この「Show Gold」は、500円から購入可能です。
次に「SHOWROOM」のストアから、「Show Gold」を使って「ギフト」を購入します。「ギフト」には、だるまや花束、食べ物、星、くまなど、様々な種類があります。このギフトは、金額が高くなればなるほど、大きく画面に表示されるので、配信者に気付いてもらいやすくなります。
さらに視聴者は、「ギフト」を贈ることで、リスナーレベルが上がります。リスナーレベルが上がると、ユニークな服装にアバターを着せ替えられるようになります。加えて、ライブ動画配信画面では、リスナーレベルの高い順に、アバターが最前列から表示されるようになっています。
こうした特別感を感じられるシステムが導入されていることから、「SHOWROOM」では、他のライブ動画配信プラットフォームよりも盛んに、投げ銭型ギフティングが行われているといわれています。
CHANCE! by ウェビナビ
「CHANCE! by ウェビナビ」(以下CHANCE!)は、視聴者参加型のライブ動画配信プラットフォームです。「CHANCE! 」では、プロジェクトを立ち上げ、視聴者と一緒にプロジェクトを育てることをテーマにしているので、視聴者参加型と呼ばれています。他のアプリとの最大の違いは、ライブコマースと投げ銭型ギフティングの両方ができることです。そのため物販をメインにしつつ、投げ銭型ギフティングでの収益アップを狙いたいという企業にもピッタリです。
ちなみにプロジェクトの定義はかなり幅広く、配信者と一緒にNFTアートを買ってみようという内容のものや、おすすめの宿を紹介するという内容のものもあります。「CHANCE! 」の投げ銭型ギフティングは、「CHANCEポイント(CP)」を使って「ギフト」を配信者に贈る仕組みとなっています。ポイントには、「有料ポイント」と、「無料ポイント」の2種類があります。
「有料ポイント」は、アプリ内で課金して、手に入るポイントのことです。この「有料ポイント」は、120円から購入可能となっています。「無料ポイント」は、商品を購入したり、ライブ動画配信を視聴中にアクションを起こしたりすることで貰えるポイントです。無料で貰ったポイントで、配信者を応援できるので、気軽に投げ銭型ギフティングを楽しむことができますよ。
また、「CHANCE! 」では、配信者がライブ動画配信ごとに視聴者が送ることのできる3種類の「ギフト」の名称や、必要な「CHANCEポイント(CP)」を自由に決められるようになっています。こうした投げ銭型ギフティングを受け取る過程に、オリジナリティを持たせられるのは、他のライブ動画配信プラットフォームにはないシステムですよね。ちなみに貰った「有料ポイント」は換金率80%で換金し、プロジェクトに役立てることが出来ます。
加えて「CHANCE! 」では投げ銭型ギフティングを盛り上げようと、様々なイベントを開催しています。2022年春に行われた「何回でも!ギフトして1,000ポイントゲットキャンペーン」は、その代表例です。こちらは、約500円分以上の「ギフト」を贈ると、約1000円分の「CHANCEポイント」がもらえるというキャンペーンでした。つまり投げ銭型ギフティングをすると、そのプロジェクトのチャンスを広げながら、再び「ギフト」を送ったり、他のプロジェクトを応援したりする自分自身のチャンスも増えるということです。このように様々な形でチャンスを提供したり、与えてもらえたりするのも「CHANCE! 」が人気の一因になっています。
PR型ギフティング(インフルエンサーマーケティング)
PR型ギフティングとは、インフルエンサーに商品や試供品を提供し、PR投稿してもらうことで、インフルエンサーマーケティングとも呼ばれています。インフルエンサーとは、世間の行動や思考に大きな影響を与えるような活動や発信をしている人を指す言葉です。また、芸能人やスポーツ選手などに限らず視聴者に大きな影響を与える人であれば、一般人でもインフルエンサーと呼ばれています。
インフルエンサーの評価基準はフォロワー数で決められることが多く、一般的に10万人以上のフォロワーがいると、人気のインフルエンサ―といわれています。PR型ギフティングでは、影響力の高いインフルエンサーがPRを行うので、爆発的に商品の認知度が高まることが特徴です。こうしたインフルエンサーを使ったPRは、「YouTube」、「SHOWROOM」など、あらゆるライブ動画配信プラットフォームで行われています。
PR型ギフティング(インフルエンサーマーケティング)のメリット
PR型ギフティング(インフルエンサーマーケティング)を行うメリットは、以下の通りです。
- 押し売り感を抱かせにくい
- ターゲットとする顧客に効果的に情報を発信できる
- 商品購入までの分析ができる
それぞれを解説します。
押し売り感を抱かせにくい
昨今、新聞の折込広告やテレビのコマーシャルは宣伝費用が高額にもかかわらず、それに見合う収益が得にくくなってきています。若者世代を中心に、情報を得るツールが新聞やテレビよりも、SNSやオンライン動画でという流れが顕著になってきていることが、大きな要因のひとつといえるでしょう。折込広告やテレビのコマーシャルに比べ、普段から見慣れているインターネットならば、インフルエンサーや有名人が商品をPRする投稿を目にして、自然と共感したり興味が湧いてきたりするため、押し売りされている感覚を与えません。
ターゲットとする顧客に効果的に情報を発信できる
インフルエンサーには、容姿や話し方、キャラクターなどに共感を抱くたくさんのファンがいます。また専門的な知識を持っている人であれば、共通の志を持つフォロワーもいます。そのようなインフルエンサーを起用すれば、インフルエンサーがおすすめする商品に対して、同じ関心を抱く可能性が高く、ターゲット層に効果的に情報を発信できます。
商品購入までの分析ができる
インフルエンサーマーケティングでは、視聴者が商品PRを見てから購入するまでの流れが各段階(閲覧・購入・クチコミ投稿など)で把握できます。またSNS上に登録されている年齢、性別などから購入者情報のデータ分析がスムーズに行えます。
PR型ギフティング(インフルエンサーマーケティング)のデメリット
PR型ギフティング(インフルエンサーマーケティング)にもデメリットがあります。
- 「ステマ」と思われるリスクと隣り合わせ
- 商品購入のための出費がかかる
それぞれを解説します。
「ステマ」と思われるリスクと隣り合わせ
インフルエンサーマーケティングの最大のデメリットは「ステマ」と思われる可能性があることです。ステマとは「ステルスマーケティング」の略で、消費者に宣伝であると知られないように商品やサービスの宣伝を行うことです。
ステマの名前が広まったきっかけとなったのは2012年のペニオク詐欺事件です。出演していたインフルエンサーは、オークション運営企業からお金を受け取り、実際には落札していない商品をあたかも落札したかのようにしてSNSに投稿し、オークションサイトの宣伝をしたことが問題視されました。その後、そのインフルエンサーは大バッシングを受け活動休止を余儀なくされました。インフルエンサーマーケティングではステマと間違われないために、PRであることをしっかりハッシュタグやタイトルに表示しておくなど事前の対策、取り決めが非常に大切です。
商品購入のための出費がかかる
インフルエンサーに商品をPRしてもらうにあたり、当然ながら商品のコストがかかります。しかし、それが広告費用の代わりになるイメージです。インフルエンサーマーケティングの市場は年々拡大しており、今後も期待が持てる市場です。単にインフルエンサーを起用するだけでなく、長期的な視点で、効果的なインフルエンサーマーケティングを行うことが収益拡大につながります。
PR型ギフティングの種類と方法
PR型ギフティングには、有償と無償の2種類があります。それぞれの一般的なやり方を解説していきます。
無償のPR型ギフティング
無償のPR型ギフティングの方法は、いたって単純です。まず、商品をPRしてほしいインフルエンサーや有名人を見つけます。それからインフルエンサーや有名人の事務所へ、PRしてほしい商品を送ります。ひとつ注意点として、商品を送ったからといって、そのインフルエンサーや有名人が商品をPRしてくれるとは限りません。しかし、以下のポイントを押さえれば、商品をPRしてもらえる可能性が高まるでしょう。
商品に興味のありそうなインフルエンサーや有名人を選ぶ
商品に興味のありそうなインフルエンサーや有名人を選ぶことで、PR型ギフティングの成功率は飛躍的に高まります。例えば化粧品ならば、コスメ系を専門とするインフルエンサーに、衣類ならファッションに詳しい有名人にという風に、送る相手を選びましょう。
手紙を付ける
当然のことではありますが、ただ商品が送られてきても、インフルエンサーや有名人は、困惑してしまいます。かといって商品をPRしてほしいと伝えるのも、図図しい感じがしてしまいます。まずは、商品を使ってみて欲しいという旨だけを伝えるにとどめておきましょう。
有償のPR型ギフティング
必ず商品をPRして欲しいという場合には、有償でのPR型ギフティングがおすすめです。有償でのPR型ギフティングは、案件などと呼ばれることもあり、一定の金額を支払い商品を仕事としてPRして貰います。まずは無償でのPR型ギフティングと同じように、商品をPRしてほしいインフルエンサーや、有名人を選びます。
ほとんどの場合、インフルエンサーや有名人は、芸能系の事務所に所属しています。その事務所に問い合わせ、有償のPR型ギフティングをしたい旨を伝えましょう。その金額は、インフルエンサーや有名人の認知度によって異なります。比較的認知度の低いインフルエンサーなら数万円から、有名インフルエンサーならば数百万円になるといわれています。
まとめ
投げ銭型とPR型、いずれのギフティングも、配信する側が直接的かつ、双方向のコミュニケーションを通して、視聴者とのつながりや絆を育みながらマーケティングを行える画期的な手法です。
投げ銭型ギフティングでは、コンテンツを視聴者に楽しんでもらうこと、そして配信者も楽しむことを何よりも大切にしてください。投げ銭型ギフティングは、その結果としてついてくるものという意識を持って、ライブ動画配信を行いましょう。
また、PR型ギフティングによる、インフルエンサーの活用も大きな反響が期待できます。ただし、ステマと思われるリスクもはらんでいるので、事前の対策や取り決めをしっかりと行っておきましょう。
今後、日本でもますます浸透していくことが予想される投げ銭型ギフティングとPR型ギフティング。ライブ動画配信を盛り上げる方法や、マーケティング方法として、ぜひ活用してみてくださいね。